このリリースでは、新しい大きな機能である Ontopoly トピックマップ・エディタの追加を含む OKSの大部分の要素で改善が施されています。また、Tomcat 5.0 に代わって、Tomcat 5.5 が含まれています。
重要:
もし、RDBMS Backend をご利用いただいている場合は、お使いになる前に少しデータベース・スキーマの変更をしていただく必要があります。どのように変更するかについては、この文書のRDBMS Backend のセクションに記述してあります。
1. Web Editor Framework
Web Editor Framework において、重大なエラーと重大でないエラーの区別のサポートとともに、エラー処理の新しい方針が追加されました。実際に変わった点は、利用者に重大でないエラーを報告することが可能になったことです。
JSP属性のアクセスのサポート能力を高めるために form tag library が拡張されました。それにより、他の tag libraries とともに form tag library の利用が著しく簡単になりました。
ユーザが入力する正規表現 (regular expression) の正当化を提供するために webed:field tag に、パターン属性が追加されました。
Web Editor Framework tags で使用される Velocity マクロが OKS .jar ファイルに移動されました。引き続き、カスタム Velocity マクロを使うことは可能ですが、デフォルトで使用されるマクロは、.jar ファイルの中のものです。これにより、新しい OKS へのアップグレードが著しく簡単になります。既存のアプリケーションは、使用するよう設定されたファイルシステムの中の Velocity マクロを使用し続けることができますが、.jar ファイルの中の .vm ファイルをお使いいただくようアプリケーションを切り替えることを推奨します。
TLD ファイルもまた、OKS .jar ファイルに格納されました。そしてこれらのロードに使用できる URI を識別する tag libraries が提供されました。アプリケーションがこれらの URI を使用し、TLD ファイルのローカルコピーを除去することを推奨します。
Framework に、以下の新しいアクションが追加されました。
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tmobject.OSLValidate は、現在のトピックマップのために登録された OSL スキーマに対して、任意の数のトピック、関連、そして、トピックマップを対象にし、それらの正当性確認をするアクションです。
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topic.SetSubjectLocator は、トピックの主題ロケータを設定するためのアクションです。
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加えて、occurrence.SetValue2, occurrence.SetLocator2, and topic.SetSubjectIndicator2 があります。それらすべては、(操作対象の値を削除する)空の文字列が与えられたとき、異なるように振る舞うための既存のアクションのちょっとした変更です。
Web Editor Framework についての以下のバグが修正されました。
- Bug #1719: webed:actionid が現在の値を正しく記録しない。
- Bug #1701: Velocity context が web アプリケーション間で衝突する。
2. Navigator Framework
JSP属性のアクセスのサポート能力を高めるために tolog tag library が拡張されました。それにより、他の tag libraries とともに tolog tag library の利用が著しく簡単になりました。さらに、tolog:set tag は、(OKS 変数の設定に加えて) 新しいscope 属性を介して、任意の scope における JSP 属性の設定をサポートします。
tolog:out tag が、escape という名の属性を持ちました。それにより、出力文字列がHTML-escaped か否かの制御に利用することが可能になりました。
TLD ファイルもまた、OKS .jar ファイルに格納されました。そしてこれらのロードに使用できる URI を識別する tag libraries が提供されました。アプリケーションがこれらの URI を使用し、TLD ファイルのローカルコピーを除去することを推奨します。
tm-sources.xml が、classpath からロードできるようになりました。そして、このディストリビューションにおいて、そこからロードされています。
3. Vizigator
Vizigator が、scope による 関連のフィルタリングをサポートするように拡張されました。また、ローカリゼーションのサポート機能を持ちました。そして、日本語とドイツ語にローカライズされています。
以下のバグが修正されました。
- Bug #1690: 存在しないファイルのオープンによるクラッシュ。
4. Topic Map Engine
engine は、TMDM に従って、型付き名をサポートします。
engineは、トピックマップに対して行われた更新に対して、full-text インデックスの自動更新をサポートします。これは、主にインメモリ トピックマップが当該します。
トピックマップ リポジトリ framework は、トピックマップソースが新しいトピックマップを作成できるようにするために拡張されました。これをサポートするために新しいメソッドが TopicMapSourceIF インタフェースに追加されました。コンフィギュレーションがclasspath からロードされるのを許可するための新しいメソッドによって、XMLConfigSource クラスもまた拡張されました。
API に、以下の追加がされました。
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XTMリーダがtopicRef 要素によって参照される他のXTM文書をロードするのを防ぎやすくするために、XTMTopicMapReader に setFollowTopicRefs メソッドが追加されました。
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export の間にトピックマップのフィルタリングに利用される DeciderIF を XTMTopicMapWriter に与えることが可能になりました。
engine における以下のバグが修正されました。
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Bug #1726: RDF2TM が不必要なトピックを追加する。
5. RDBMS backend
5.1. database スキーマのアップグレード
このリリースにおいて、データベース・スキーマに対するいくらかのマイナーチェンジが行われました。データベース・インスタンスをアップグレードするために、以下のデータベースにリストされた SQL 文 実行する必要があります。
既存のデータベース・インスタンスを持っていない場合、以下に示すアップグレードを実行する代わりに、 RDBMS Backend Connector - Installation Guide に記述されている標準データベースインストール手続きに従ってください。
5.2. PostgreSQL
以下のステートメントを実行するために、psql コマンドライン・ツール、または、任意のデータベース・アクセス・ツールを使用してください。
- alter table TM_BASE_NAME add column type_id integer null;
- alter table TM_TOPIC_MAP add column base_address varchar(512) null;
- alter table TM_TOPIC_MAP add column title varchar(128) null;
- create index TM_BASE_NAME_IX_myi on TM_BASE_NAME(topicmap_id,type_id,id);
もし、foreign keys が利用されていたら、以下のコマンドも実行してください。
- alter table TM_BASE_NAME add constraint FK_TM_BASE_NAME_3 foreign key (type_id) references TM_TOPIC (id);
5.3. Oracle
以下のステートメントを実行するために、sqlplus コマンドライン・ツール、または、任意のデータベース・アクセス・ツールを使用してください。
- alter table TM_BASE_NAME add type_id integer null;
- alter table TM_TOPIC_MAP add base_address varchar2(512) null;
- alter table TM_TOPIC_MAP add title varchar2(128) null;
- create index TM_BASE_NAME_IX_myi on TM_BASE_NAME(topicmap_id,type_id,id);
もし、foreign keys が利用されていたら、以下のコマンドも実行してください。
- alter table TM_BASE_NAME add constraint FK_TM_BASE_NAME_3 foreign key (type_id) references TM_TOPIC (id);
5.4. このリリースにおけるその他の変更
型付き名をサポートするために、RDBMS backend schema が変更されました。
データベースの中のトピックマップの ベースアドレスを格納するために、RDBMS backend schema が変更されました。これにより、IDをベースにしたトピックマップ・アプリケーションを、in-memory から RDBMS backend に移植するときの長年の問題が解決されます。なぜなら、ベースアドレスが(RDBMSImport コマンドライン・ツールを利用した)インポート に設定されるため、IDをベースにした参照が引き続き機能するからです。
RDBMSImport コマンドライン・ツールが、インポートの間、どこで時間がかかったかを示す SQL プロファイリング報告を作成することできるようになりました。
RDBMSImport コマンドライン・ツールが、任意のサイズのトピックマップ文書をインポート可能にするために、共有キャシュを自動的に無効にするようになりました。
RDBMSTopicMapStore が、デバックと性能のモニタリングの目的で、識別マップをダンプできる新しいメソッドを持ちました。
net.ontopia.topicmaps.impl.rdbms.StorePool.SoftMaximum データベース・プロパティが正しくなく設定され、格納プールサイズにおける上位境界の効率的な設定を不可能にしていましたが、それが修正されました。
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